司法書士コラム
夫が若くして亡くなった ~未成年の子供は、遺産分割の協議をすることができるの?~
夫が事故で亡くなってしまいました。相続人は妻の私と、長男(小学校5年生)の二人です。家の名義や預金の相続手続を行いたいのですが、親権者である私が一人で行う事ができるのでしょうか。
夫が死亡して相続手続を行うにあたり、相続人の中に妻と未成年の子供がいる場合、妻(母)は子の代理をすることはできず、子のために特別代理人を選任しなければなりません。遺産分割の手続きにおいて、共同相続人の一人が他の相続人を代理することは、利益相反行為に該当し、手続を行う事が出来ない為です。
特別代理人は、家庭裁判所に申立をして、選任してもらいます。そして本問の場合、未成年者に代わって特別代理人が、妻(母)と遺産分割協議を行い、これを成立させなければなりません。
特別代理人には通常、相続に利害関係のない親族などを、候補者として申し立てたうえ、その候補者を裁判所に選任してもらいます。
しかし、その特別代理人が、本当に未成年者の利益を考慮した判断ができるかどうか、裁判所により審査することは、容易ではありません。したがって、裁判所は、特別代理人候補者に、「選任後には未成年者に法定相続分に該当する財産を相続させる」旨の申述などをさせたうえで、選任手続をします。
さらに、未成年者が複数存在する場合、別々の特別代理人を選任しなければなりません。・・・なかなか面倒です。
こんな時、「全ての遺産を妻に相続させる」旨の遺言書があると、上記のような煩わしい手続を行う必要がありません。
子供が未成年者のあなた!遺言しておきませんか?
